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民俗学覚書

2013-01-25

[]京都民俗学会第255回談話会

日時
2013年1月25日(金)18:30-21:00
会場
ウィングス京都セミナー
http://www.wings-kyoto.jp/about-wings/access/
発表者
大森亮尚*1
論題
方法としての『悲のフォークロア

要旨

拙著『悲のフォークロア』は次の三つのフレーズを柱にして成り立っている。

  1. 民俗学はその発祥からして屍臭の漂う学問であった」―三島由紀夫自死の五か月前に『遠野物語』を評したことば。
  2. 「我々が空想で描いて見る世界よりも、隠れた現実の方が遙かに物深い」―柳田國男の『山の人生』にあることば。
  3. 「これはハンケチの中の人生だ。その代り、そこには魂はたっぷりとある」―レヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』より。

三島が言う、民俗学に漂うという屍臭の源がどこにあるのか、それを求めて柳田國男の『山の人生』を読むと、「隠れた現実」の中に封印された「人間苦の記録」、ストロースの『悲しき熱帯』に描かれた道端に捨てられたようなハンケチのような人生に行き会う。そこから私の身辺から改めて打ち捨てられ、消え去ろうとしている「人間苦」をしっかり記録しておこうと思ったのが本書の意図である。

*1:古代民俗研究所代表